言葉によらないコミュニケーション

コミュニケーションの大切さ、人とのつながり、の大切さを今までになく感じる今日この頃です。
大変な時を乗り越える大きな力のひとつとなると、信じています。

今日は、コミュニケーションのお話をさせて頂きます。

コミュニケーションというと、言葉によるもの、というイメージがありますが
実は言葉によらないものの比重はかなり高いものです。

言葉によるコミュニケーションを、バーバル(言語的)コミュニケーション、
言葉によらないものをノンバーバル(非言語的)コミュニケーション、というそうです。

バーバルコミュニケーションは、普通に我々が連想するコミュニケーション、主に会話のことです。
一方で、ノンバーバルコミュニケーションは、表情、ジェスチャー、雰囲気、姿勢や印象など
言葉以外で、コミュニケーションする相手に与えるインパクトや印象を指します。

ノンバーバルコミュニケーションについては、アメリカの心理学者の実験結果で有名なものがあって、
それによると、人が他人から受け取る情報(感情や態度)の割合は

◆顔の表情・・・55%
◆声の質、大きさ、テンポ・・・38%
◆話す内容・・・7%

なんだそうです。
話す内容は10%にも満たないのです。

にわかに信じがたいですけれど、
例えば、
笑顔で「こんにちは」という時と、怒った顔で「こんにちは」というのとでは全く受ける印象が
変わる、むしろ情報自体が変わってしまうだろうことを想像すると、なんとなく頷ける数字ではあります。

さて、前置きが長くなりましたが、私は先日、このノンバーバルコミュニケーション、ほぼこれのみで
9日間、他者とのコミュニケーションをはかりながら生活する、という経験をしてきました。そしてそれは
とっても素晴らしい気づきと学びの経験になりました。

いずれまた詳しく報告する機会と場所があることを期待しているのですが、先月、3月末から4月のあたままで
9日間、ベルギーへ行って来ました。9歳になったばかりの息子と二人で、初めてのベルギーです。
訪れたのは、ベルギーでもフランス語圏のワロン地域のリエージュという街。

そこで、ベルギー大使館に勤める在日ベルギー人の友人の実家に泊めていただき
ジャックとリエットというとても素敵なご夫妻に、本当に心づくしの最高のおもてなしをして貰いました。

そして、話の流れからお察しの通り、彼等とのコミュニケーションは、彼等がフランス語のみ、こちらは日本語と英語のみ。
全く言葉は通じない状況でした。

おはよう
これはなに?
どこへ行くの?
お腹空いている?

こんな簡単なコミュニケーションも言葉では出来なかったのです…。

初めて会ったその瞬間から、四苦八苦のコミュニケーションが、涙涙でお別れする瞬間まで続いたのでした。

でも、不思議なのは、ジャックとリエットの素晴らしい人柄のおかげが一番の理由だと思うのですが、
意思が伝わらないもどかしさは感じても、イライラはしなかったこと、伝えようとすることを諦めることもなかったこと。

そこにはいつも
笑顔と、
相手と向き合おうという姿勢、
そして相手への想い、
がありました。

お互いが積極的に関わり合おう、という時、一番大事なものは言葉ではなく、相手のことを理解したい、そして自分の思いを伝えたい、という思いなのかもしれません。

フランス語が全く分からない息子は、帰国の前の晩から、「ジャックとリエットと別れたくない」と言って泣きました。
帰国してからも「二人が恋しい」と言っては寂しがって泣いていました。

9日間のうちに、簡単なあいさつややりとりは多少覚えたものの、会話が成り立つということはほとんどありませんでした。
でも私の中には、彼等がこんなメッセージをくれたな、という具体的なイメージがたくさんたくさん、記憶に残っています。
彼等と意思の疎通がはかれた、という感覚が確かにあります。

それこそ、彼等とのノンバーバルコミュニケーションが確かに成立していた、ということだと思います。

とてもとても素敵な経験ができました。

これからは、バーバルコミュニケーションが成立する相手とのコミュニケーションも、ノンバーバルな面を意識してコミュニケーションを図ろうと思っています。
そして、無意識にその習慣が身に付いていったら素敵だなと感じています。

執筆者: 青崎 史代
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